2006.8.3

 ラジオの仕事のあと、PARCO劇場へ。

 「LOVE LETTERS」を観た。

 

 池田昌子さんと野沢那智さんのペア。アフレコ現場で昌子さんにお会いしたときに、よかったらきてね、と誘っていただいたのだ。…そりゃあもちろん、参りますともっ!

 ということで、音楽座以来のPARCO劇場。席は、中央ブロック後方のど真ん中で、ベストポジション!学生の頃、何度となくページをめくり、音読しては最後までもたなかったこの作品。内容は隅々まで頭に入っていたけれど、実際のステージをみるのはこれが初めてだった。

 

 …すごい。とてつもない集中力と緊張感。舞台にはたった二人きり。動きもなく、ひたすら交互に手紙を読みあうだけのステージ。テンポが崩れたら命とり。どんどんふくらんでいくイメージ。そして、あの「間」。あの、絶妙な「間」の取りかた!マッサージで、こちらが何も言わなくても、一発で気持ち良いツボをぐいっと押される。そんな心地よさにも似た、恍惚感。

 

 終演後、同じく観にきていたマネージャーや事務所のスタッフと楽屋にご挨拶にいった。「ああ、緊張した!」と心底ホッとした様子の昌子さんが、とてもかわいらしかった。

 びっくりしたのが、稽古期間。なんと、たったの1日なんだそうだ。PARCO劇場でこの作品を上演し続けて16年間。数え切れないペアが演じてきたそれぞれたった一回の本番は、やはりみなたった一日の稽古でやってきたそうだ。舞台袖でのささやかな乾杯に参加させていただいたときに、演出の方からそう聞いて驚いた。

 昌子さんも野沢さんも、前日は全然眠れなかったといって笑った。こんなにベテランの方でさえ、やはり緊張するのだ。安心すると同時に、身の引き締まる思いがした。

 

 いつかこの作品によばれるようになる。学生の頃の漠然とした憧れが、決意というカタチに固まった夜だった。