2005.10.8

 アフレコ2本の日、そしてお茶事前夜。

 

 干菓子と生チョコを確認し、着物をえもん掛けにつるし、待合の軸を書いて、色紙屏風の準備をする。床の間の葉っぱや椰子の実、ワイン・ワインリキュール・日本酒2本は、昨日まとめてタクシーで運んでおいた。ふたりにプレゼントする、月と兎の切子グラスも包んだ。あとは掛け軸を完成させるのみ!

 今回は、年末ニューヨークに移住する親友夫婦のためのお茶事。ということで、月をテーマに、普通のお茶席では許されないであろう、多少奇抜なアイディアも盛り込んでみた。

 床の間の飾りは、普通、墨の書のお軸と季節の茶花。でも今回は、掛け軸をニューヨークの夜景にして、満月を浮かべてみた。床には、将来ハワイにお店を持つという彼等の夢をイメージして、南国のおおぶりの葉っぱを敷き詰め、寄り添う二人のように椰子の実をふたつ置くのだ。

 

 作ってみればこのうえなくシンプルな掛け軸だけれど、このかたちに落ち着くまでの試行錯誤といったらなかった。何度銀座のいとうやに通ったことか。どれだけたくさんの和紙を無駄にしたことか。ニューヨークの夜景のシルエット作りに悩んだことか…f^_^;

 ここ数日を、ノリとハサミとカッターと大量の和紙に囲まれて過ごしていたせいで、まるで小学校の図工室のような散らかりようの部屋の中、脚立をもちだし、天井から2メートル近い夜景をぶら下げて、ひたすらビルの明かりを白いペンで書き込んでいく、午前3時…。