2005.4.16
お花を買っている男性の姿をみるのが好きだ。
アクセサリーでもなく、洋服でもなく、お花。店先にじっとたたずんで、真剣に選んでいる横顔が好き。ラッピングしてもらった花束を、大事そうに受け取る立ち姿が好き。男性はあまり花に関心をもたないひとがおおいから、余計に、みつけるとオッと思う。
ときどき立ち寄る喫茶店の目の前がお花屋さんで、わたしはここでのんびり寛ぎながら、お花を求めてつどう人達をよく観察する。
たいていは女性だ。主婦やOL、女子大生。ああ、あれは自宅用だな。あれはプレゼントかな、なにかのお祝いかしら、発表会?誕生日?あれこれ想像をめぐらすのは楽しい。
そしてたまに、ごくたまに、20人にひとりくらいの割合で、男のひとが店先に立つ。お店の人に任せてしまう人もいるけれど、中には物凄く時間をかけて花たちと向かい合っている人もいる。きっと、渡す相手のことを思い浮かべているのだろう。そんなとき、そのひとをとりかこむ時間だけが、ゆっくり濃密に流れているように見える。そしてわたしはそのあいだ、その後ろ姿からいっときたりとも目が離せなくなるのだ。まるでそのひとの心の流れを、読み取ろうとするかのように。
いま、また目の前で、40代くらいのサラリーマンが花束を買っていった。一見疲れた感じのするそのおじさんも、花を手にした途端、まだ見ぬドラマに彩られていく。
気をつけて帰ってね、おじさん。渡す相手の素敵な笑顔が、見られるといいね…♪