2004.7.7

 渋谷にある酸素バーが閉店するというお知らせ葉書が来た。最近は銀座ばかりにいっていたから寝耳に水で、ちょっとショック…。

 

 なんだー…あの空間はどの酸素バーより好きだったのにな。マスター(?)もすごく感じのいいひとで、すぐに名前を覚えてくれたっけ。お店の扉をおすと、笑顔ですかさずマイチューブを取り出してくれたし、銀座店では200円くらいの杏仁荼が、渋谷店では30分酸素を吸えばサービスだった。カウンターにはマスター(?)の私物であるノートパソコンが置いてあって自由に使えたし、友達の声優さんの中にも、ここを愛用しているひとがたくさんいた。

 

 好きだったお店がなくなってしまうのは、ほんとうにさみしい。自分が居心地がいいとおもえる場所って、実はなかなか見つからないものだから…。つい先日も、いついってもあまり人がいなくて好きだった、旧山手通り沿いの「みますや」という京料理なお店が、渋谷のセンター街ちかくにいきなり移転してしまい、久しぶりに落ち着いて京料理を堪能しようとタクシーまで使って駆け付けたわたしは、あかりの消えたガランとした元・みますやを前に、しばし放心状態だった。

 

 でもよく考えてみると、わたしが居心地がいいと感じる場所は、きまってほとんど人がいないところばかりだ。その静けさは大切だけれど、お店としてはゆゆしき問題なのかもしれない。そういえば、あの酸素バーだって、みますやだって、いつも他にひと組お客さんがいるかいないかだった。金曜の夜ですらそんな状態というのは、わたしには願ったり叶ったりでも、商売としては致命的なことだったのかもしれない。

 

 かなしいけれど、しかたがない。あのやさしかったマスター(?)と、みますやの明るい未来をソッと祈って、葉書をごみ箱に捨てた。