2004.3.6

 「カレイドスター」最終回のアフレコの日。

 終了後、スタジオのロビーで、ささやかなお疲れ様会をした。乾杯をして、口々に「お疲れ様!お疲れ様でした!」と挨拶し合っていても、まだぜんぜん実感がわかない。不思議な気分だ。

 

 監督からいただいた、淡いクリーム色の薔薇。名前は、レイラ、というそうだ。しのざきさんからは、カラーの直筆イラスト色紙をいただいた。どちらも最高に嬉しい。うれしくてうれしくて、でもこれが終わってしまった証なんだとおもうと、途端にとてつもないさみしさが襲ってきそうで、わあ、ありがとうございますって声をあげながら、心のなかで懸命に戦っている自分がいた。

 

 そのあとに駆け付けたゲームの現場では、わたしが気に入ったのをちゃんと覚えていてくださったスタッフさんが、餅チョコを箱で買っておいてくださったり、お仕事中にもかかわらず、駄菓子に興味をもったわたしにつぎつぎとお土産をもたせてくださった方がいらしたりして、仕事をすべて終えて夜帰宅したわたしの手には、たくさんのお土産が抱えられていた。

 そういえば、アフレコのあと、よかったら食べてくださいと、わたしにいちご大福を手渡して下さったスタッフさんもいらした。きけば、このHPをみて、わざわざ買ってきてくださったとか。思わず胸が熱くなった。

 

 パジャマに着替えて、熱いそば茶をたっぷりいれ、みなさんのあたたかい心遣いである美味しいお菓子たちをいただきながら、窓辺に飾ったレイラという名をもつ薔薇を、ぼんやりながめる。

 ふいに、大きな波が胸の奥からこみあげてきそうになって、慌ててそば茶といっしょに飲み込んだ。まだ。まだ泣かない。カレイドスターの世界は、まだ終わっていないのだから。

 この作品を通して、受け取り、感じたものが、あまりにも多かった、この一年。オンエアをきちんと見届けて、それから本当の「ありがとう」を、みんなに伝えたい。振り返るのはそれからだ。

 

 そう思いながらも、次々とあふれだしてくる様々な思いを、何度も何度も無理矢理お茶といっしょに飲み込まなければならなかった、そんな夜…。