2003.7.25

 蝉がないてる。

 あの声をうるさいと感じることのない夏がいつかくることを、心底おそろしく思いはじめたのはいつからだったろう。
 コンクリートに固められた地面の奥深くに、いったいいくつの命が眠ってるのだろう。

 蝉がないてる。都会の喧騒の中で。あらんかぎりの力で。身を震わせながら。

 反射板のような人間関係の中を、蝉のように生きてみる。